「檜尾岳」(2728m)山行報告書 期 間 入山 1999年 5月 29日(土)
下山 1999年 5月 30日(日)
報告書作成日 1999年 6月 14日(月)
予定コース 菅ノ台 == しらび平 ++ 千畳敷 -- 極楽平 -- 濁沢大峰 -- 檜尾岳 -- 赤沢の頭 -- 檜尾橋 == 菅ノ台
コース概要 バスとロープウェーを乗り継いで、一気に2608mの千畳敷まで上がる。ここから、残雪の千畳敷カールを登り、極楽平で稜線に出る。正面に空木岳、右手に三ノ沢岳、振り返れば宝剣岳と中央アルプスの名峰を眺めながら檜尾岳まで縦走する。立派な檜尾避難小屋で泊り、八ヶ岳から昇るご来光を拝む。赤く染まる精悍な空木岳に堪能したら、千畳敷カールや空木岳を角度を変えて楽しみながら檜尾根を下る。赤沢ノ頭からは静かな樹林の中、余韻を味わいながらバス停に至る。この時期、千畳敷から稜線に上がるにはアイゼンとピッケルは必要。また、先行者の落石に注意する。
朝陽に染まる空木岳 @桧尾避難小屋
同行者
装備 23kg
地図(五万図) 赤穂
【日程】

5/29
(土)

薄曇り

計画 3:00
実績 3:55
中央道 0:05 0:40 0:08 0:30 0:35
岡崎IC ==== 駒ヶ根IC ==== 菅ノ台 ==== しらび平 ++++ 千畳敷 ---- 極楽平 ---- p2711
430 640 645 700 735 800 810 845 940 1000 1050 1100
0:25 0:40 0:40 0:10
---- 濁沢大峰 ---- 鞍部 ---- 檜尾岳 ---- 檜尾避難小屋
1130 1150 1235 1245 1325 1345 1400
5/30
(日)
快晴
計画 4:30
実績 3:35
3:00 1:30 0:10 0:05
檜尾避難小屋 ---- 赤沢の頭 ---- 檜尾橋 ==== 菅ノ台 ==== 駒ヶ根IC ==== 岡崎IC
540 805 810 920 930 942 1005 1010 1215
             【行程図】
【行動日誌】

<5月29日(土) 薄曇り>

・駒ヶ根ICを出て右折し、直進5分で菅ノ台に着く。駐車料400円。バス停はボーダーとスキーヤーが既に列を成していた。始発前の臨時便でしらび平に到着。ロープウェーの始発8:00まで待つ。
・8:10千畳敷に到着。気温は5℃。風が吹かないので寒さは感じない。登山届を出し、アイゼンを着け稜線を目指す。数日前の雨でトレースは全く消えている。夏道は歩いていないので、極楽平から宝剣を目指す3人パーティのトレースを辿ることにした。(後で地図と突き合わせたが、夏道を南に外れ、南西支稜線に突き上げ、極楽平の南100m付近で稜線に出た。途中、先行パーティの「ラークッ!」という声に見上げると握りこぶし大の落石があり、左3mを勢いよく下まで転げていった。急斜面では咄嗟に動けるものではありませんね。千畳敷カールは乗越浄土にしろ極楽平にしろ急傾斜の雪面を登ることになるので、アイゼンとピッケルは携行したい。
※山岳指導員が登山届のチェックと入山者へ注意を促していた。(軽装の人は入山を止められていた。)山の様相はまだまだハイキングの世界ではなかった。
・稜線に出ると、真直に宝剣岳、三ノ沢岳、空木岳と中央アルプスの名峰が顔を揃えて出迎えてくれた。先週登った御嶽山もハッキリと見える。遠くは南アルプス越しに富士山まで・・・。予想外に冷たい風が吹いているのでカッパを着込む。
・檜尾岳迄の稜線上を見渡すと夏道は完全に露出している。これなら大丈夫!しかし、空木岳はうねうねと続く稜線の先に遠く見える。木曽殿まで行けるか不安になる。
・島田娘ノ頭を過ぎ、ダケカンバの生える鞍部まで大きく下る。ここから急登を登りきると岩峰の濁沢大峰に着く。岩を重ねた頂上は狭い。
・濁沢大峰からも急な下りとなる。1ケ所伊那側を歩く所は夏道が残雪で覆われていた。急斜面なので、樹木に捉まりながら慎重に降りる。鞍部から檜尾岳までは、伊那側についている夏道とは別に、ほぼ稜線沿いの冬道を行く。潅木帯からハイマツ帯へと小さくジグザグに登っていく。
・13:25 檜尾岳到着。檜尾岳は広いなだらかな山頂で、何かほっとした感じを与えてくれる。展望も申し分ない。とりわけ、空木岳の彫りの深い均整のとれた眺めが素晴らしい。
・計画を変更し、檜尾避難小屋に泊り檜尾根を下ることにした。・頂上から、ハイマツ帯につけられた冬道を真っ直ぐ下る。夏道は雪の大斜面になっている。
・檜尾避難小屋は、かまぼこ屋根の立派な造りで、整理整頓・清掃のマナーも守られており、気持ち良く過ごせた。トイレは無いので、小屋を出て右手が暗黙の”キジ場”となっているようだ。水は左手の雪を溶かして得る。

<5月30日(日) 快晴>
・素晴らしいご来光から快晴の一日が始まった。赤く染まる空木岳を期待してシャッターチャンスを待つ。気温は−3℃。風も無く静かな朝である。期待したほど赤く染まらなかったけれど、時々刻々と表情を変える空木岳に見惚れていた。また一つ憧れの山が増えた。
・檜尾根は、上部で所々、夏道が雪に覆われているので、方角を間違えないようチェックしながら降りる。夏道が完全に露出し出すと展望も無くなり、ひたすら赤沢の頭を目指す。明瞭な道であるが、風雪で倒木もあり、適度な変化があって気を紛らわせてくれる。
・赤沢の頭から檜尾橋(バス停)まで、単調なジグザグ道を行く。中御所谷の豪快な水音が聞こえるようになると登山口は近い。小さな沢を何度か過ぎり、やがてバス道に出る。檜尾橋バス停は少し下った所にある。
【感想】
極楽平から檜尾岳までの短い縦走でしたが、正面に精悍な空木岳、右手にドッシリした三ノ沢岳、振り返れば宝剣岳の岩峰・・・と、歩くほどに姿を変える山の表情を楽しみながら、写真も100枚ほど撮りました。明日の快晴を期待して、立派な檜尾避難小屋に泊りました。他に4人同宿者がいましたが皆単独行の男性でした。麓から笹のブッシュを漕いで烏帽子岳に到り、うどんや峠に出て、伊那前岳、宝剣岳を越えてやってきた大学生、池山尾根から空木岳を越えて来た若い人の話に、残りの中年2人とともに驚いてばかりでした。静かなご来光に浸り、朝日に染まる空木岳に見入り、シルエットで辿る南アルプスに夢を馳せながら、贅沢な時間を過ごしました。檜尾橋までの長い尾根道を下りましたが、1時間後に出発した”若い人”に追いつかれ、やはりパワーの差を実感してしまいました。
【写真】

しらび平でバスからロープウェーに乗り継ぐ

10分足らずで千畳敷(2600m)に到着

残雪豊富な千畳敷カール、ボーダーとスキーヤーで賑わう

極楽平付近から宝剣岳(2931m)

極楽平付近から千畳敷を見下ろす

御嶽山(3063m)

空木岳までの縦走路、右奥は南駒ケ岳

三ノ沢岳(2846m)

恵那山(2190m)と南木曽岳(1677m)

檜尾岳(2728m)

檜尾岳山頂にて(単独行で苦労する記念写真)

檜尾避難小屋、展望抜群!

かまぼこ屋根の檜尾避難小屋

八ヶ岳からのご来光 @檜尾避難小屋

赤く染まる熊沢岳(2778m)

赤石山脈から頭を出す富士山

檜尾岳への夏道は雪の下

檜尾避難小屋の周りで見つけたダイコンソウ

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