白山(2702m)

◆ 山行記録

山行概要

山行日 2001年4月29日(日)〜5月2日(水)
別山(2399m)  拡大
天気 晴れ@5/1、白山山頂
コース概要 別当出合---南竜山荘----室堂----御前峰(往復)
装備 27kg(テント泊、雪山装備)
食料 3泊4日分+水(3リットル)
同行者
企画 残雪の白山に登る

行動記録

4/29(日) 曇りのち雨、13℃@10:00
岡崎IC(5:25)====一宮JCT(6:00)====長良川SA(6:20,6:45)====白鳥IC(7:20)====九頭竜道の駅(7:55,8:05)====市ノ瀬(9:40,10:35)----別当出合(12:25)TS
4/30(月) 曇りのち晴れ、12℃@5:00
別当出合(5:35)----中飯場(7:15,7:35)----甚之助ヒュッテ(10:15,10:50)----南竜山荘(13:45)TS
5/1(火) 晴れのち霧、12℃@9:00
南竜山荘(6:00)----トンビ岩(6:55,7:05)----室堂(7:25,7:50)----御前峰(8:35,9:25)----室堂(9:50)----南竜山荘(10:25)TS
<偵察> 南竜山荘(12:10)----甚之助ヒュッテ(13:50,13:55)----南竜山荘(14:30)
5/2(水) 曇りのち雨、4℃@5:00
南竜山荘(5:30)----P2244m(6:00,6:30)----南竜山荘(6:40,7:30)----甚之助ヒュッテ(8:05,8:10)----中飯場(8:40,8:55)----別当出合(9:45,9:55)----市ノ瀬(11:00,11:35)----天望の湯(11:50,13:10)====福そば陽明店(14:00,14:30)====中ノ平小屋(16:00)
<備考> 翌日5/3に法恩寺山から経ガ岳(往復)を計画していたため、登山口の中ノ平小屋に泊った。

白山 行程図
この画像は国土地理院発行の数値地図25000(地図画像)金沢を使用して編集しました。

◆ 山行資料

各種機関 (役場、医療、警察、消防、交通)

白山自然保護センター 07619-5-5321 別当出合休憩舎 07619-3-1001
白峰村役場 07619-8-2011 公立鶴来総合病院 07619-2-1250
白山南竜山荘 07619-8-2011 新村病院(鶴来) 07619-3-0100
白山室堂(観光協会) 07619-3-1001 金沢市消防本部 076-224-1119
甚之助ヒュッテ 07619-3-1001 鶴来警察署 07619-2-1161

◆ 日誌と写真

行動日誌

【4/29】
 早朝の高速道路を快調に走り、油坂トンネルを抜け奥越に入る。九頭竜道の駅を過ぎたあたりから、近くの山でも谷筋に残雪が見られるようになってきた。さて、白山はどんな姿を見せてくれるのだろう。期待に胸躍らせながら市ノ瀬へのアプローチを急ぐ。市ノ瀬までの道路には、全く雪は見られず、普段と同じように走れる。市ノ瀬の駐車場の隅に除雪された雪の山が残っていたくらいである。広い駐車場は、ちらほらと止まっているだけで空いている。ビジターセンターに登山届を提出し、情報を聞き込む。

ビジターセンター

白山の情報
 市ノ瀬から別当出合までは林道歩きになる。夏場ならバス輸送の便があるが、この時期は歩くしかない。別当出合で目に付いたのは”自転車”である。MTBや折りたたみ型が10台ほど並んでいた。ザックを担いでの上りはたいへんかも知れないが、下りはきっと爽快だろう。
 計画では南竜山荘まで行く予定だったが、雨降りの予報通りの空模様になってきたので、時間は早いがここで泊り、明日の天候回復に期待する。18時、早々と眠りにつく。雨音が強くなってきた。

林道を上るにつれ大長山が見えてくる

雪に埋もれた別当出合の休憩舎(冬期トイレ使用可)
【4/30】
 4:45起床。小雨が残っているが、カッパを着るほどではない。上の方はガスっているが、ルートファインディングには支障はなさそうである。吊橋を渡ると、雪道を歩くことになる。気温が高いので、クラスとは全く無い。また沈むこともなく歩き易い。

吊橋(冬期は踏板が外されているようだ)

斑に残った雪道を行く
1:25000地形図によると、しばらく別当谷左岸に沿って北北東に行き、そののち西斜面の山腹を折り返して尾根に出るようになっている。往きは、地形図に従って進んだが、山腹を折り返す踏み跡は見当たらない。どうやら西斜面を直登しているようだ。中途半端に残った雪が足元を不安定にする。大きな荷物が邪魔して結構登り難い。尾根道に出るまでのアルバイトに苦労したせいか中飯場まで1:40(CT=1:00)もかかった。

中飯場手前付近、上に林道が見える。

中飯場のトイレ(閉鎖中)
ここからは、”たっぷり”の雪の上を歩く。地図ではなだらかな尾根を登っているように見えるが、何度か急な登りもある。喘いでいると、直ぐ横を颯爽とグリセードで下っていく単独行者がいる。しばし見ほれる。振り返ると加越国境の山々がはっきりと姿を現してくる。甚之助ヒュッテは屋根まで雪に埋もれている。上部の冬期入口付近だけが掘られている。中は空であった。

甚之助ヒュッテ

加越国境の山々(赤兎山、大長山、・・・)
 甚之助ヒュッテからは、夏道と異なりエコーライン目指してトレースがついているようだ。急斜面のためアイゼンを着ける。北北東に登る。左手上部には室堂に案内する赤布の竹竿が見える。C2100m付近で南にトラバースする踏み跡を見つける。これが、南竜山荘への分岐と考え従っていく。しかし、トラバースした地点から再びエコーライン方向に小さな尾根を直登している。昨夜の雨で踏み跡が消されたのか、結局、南竜道は諦め、踏み跡に従って一旦エコーラインに上がり、南竜に下ることにした。

甚之助ヒュッテは左下にある @トラバース後

エコーライン尾根をを万才谷に進むと御前峰が・・・
 天気は急速に回復してきた。強い陽射しを受けて雪面が眩しい。急登に喘ぎながらようやくエコーライン尾根に出る。御前峰を間近に見ると、気持ちが揺らぐ。「このまま室堂に行ってしまおうか・・・。」
 しかし、眼下に南竜山荘の赤い屋根が見える。重荷に疲れた身体は、やはり素直に”下り”を選ぶ。エコーラインは下るにつれ傾斜が増す。万才谷に寄り過ぎないに注意しながら、尾根の左側(東斜面)を斜めに(南に)下っていく。

中央に南竜山荘が見える。

エコーラインを斜めに下る。

エコーラインの斜面には亀裂が出始めている。

南竜山荘からエコーラインを振り返る。
13:45に南竜山荘に到着する。小屋の周りだけが雪が融けている。玄関前を借りてテントを張る。雨風の心配も無く、日当り良好の一等地である。

南竜山荘

南竜山荘からP2244m(別山縦走路入口)を望む
昼下がり、のんびりと贅沢な時間を過ごす。余りに好天気のためか入道雲のように雲が湧き上がってきた。

不動滝(柳谷川)方面から雲が湧く

雲が押し寄せてくる!
 他に人は来なかった。南竜で一人だけの静かな夜を過ごす。

【5/1】
 4:10起床。星空に満足!今日は御前峰を往復する。ピストン装備の軽荷で出発。4℃快晴である。

トンビ岩コースで室堂を目指す。エコーラインが白く輝いている。 @南竜山荘  <合成パノラマ>

御嶽山遠望

エコーライン越しに赤兎山、経ガ岳
 室堂まではトンビ岩コースを選ぶ。夏道より西側の凹地の端に沿って登る。締まった雪にアイゼンが良く効く。

トンビ岩?

赤兎山(左)、大長山(右)、その間奥に経ガ岳
 トンビ岩までは急登だが、これを過ぎるとなだらかな大雪原が広がる。その先には、登るにつれ御前峰が顔を覗かせてくる。左手で口を覆い、上品に「オッホッホッ」と、はにかんでいるように見える。振り返ると別山が凛々しく聳える。

別山(2399m)  拡大

雪原の先に御前峰(2702m)

別山(2399m) @トンビ岩付近  <合成パノラマ>
 四方を見渡しても誰もいない!朝陽に輝く大雪原の彼方には、乗鞍岳、御嶽山が朝もやの上に浮かんでいる。

乗鞍岳(3026m)

御嶽山(3067m)
 左手のハイマツ帯が途切れるところで左に折れ、西に室堂を目指す。小屋の赤い屋根が並んでいる。室堂小屋は今日が”オープン”なので、小屋のみなさんが人力で雪かきをしていた。

室堂センター

小屋の入口

トイレ

白山比盗_社の祈祷殿
 神社からは夏道どおり御前峰を目指す。青石までは真っ直ぐな急な登りだが、この先はジグザグ道となる。高天原から先は夏道が露出してくる。

別山(2399m) @青石  拡大

高天原から御前峰を仰ぐ
 山頂付近に雪はなく、白山比盗_社奥宮の石囲いの中だけに溜まっている。

白山比盗_社奥宮

御前峰(2702m)
 御前峰からは文字通り360度の大展望!一人だけの山頂で静かに展望を楽しむ。
別山はもう見下ろすような感じだ。大汝峰は残雪を多く留めているが、剣ガ峰にはほとんど無い。剣ガ峰の先には笈ガ岳が誘っている。赤兎山、大長山と加越国境の山々が連なり、その間に経ガ岳が端正な姿を見せている。

別山(2399m)

大汝峰(2684m)  拡大

剣ガ峰(2677m)  拡大

笈ガ岳(1841m)

別山(2399m)と加越国境の山々 @御前峰  <合成パノラマ>

左:赤兎山(1639m)、奥:経ガ岳(1625m)、右:大長山(1671m)、・・・ @御前峰  <合成パノラマ>
 9:25、下山を開始する。白山比盗_社付近で3人と行き違う。往きと同じルートを逆戻りする。大雪原の下りでは、「今日は晴れているから良いが、ガスったら・・・。」と、赤布を立ててこなかったことを反省する。

トンビ岩コース下部

天気は下り坂に・・・、上はガスで見えない。
 明日の天気は下り坂、太陽に大きな日輪がかかっている。念のため、明日の下山コース(南竜道で甚之助ヒュッテに下る)を下見する。薄いトレースが残っているが、エコーライン下辺りで分からなくなる。ガスが降りてきて視界は50mを切る。赤布を打ちながらルートを探す。ブッシュに突き当たる。どうも下りすぎたようだと考えていたら、近くで話し声が聞こえてきた。赤布を頼りに引き返す。甚之助ヒュッテからスキーで登ってきた2人連れと行き会う。このあとはスキーのトレースを頼りに辿る。1時間40分かけて甚ノ助ヒュッテに着く。相変わらず濃いガスが立ち込めているが、赤布とトレースを頼りに方角を確認しながら南竜山荘に戻る。

赤布(庭木用の支柱に赤テープを巻いたもの)

南竜山荘の避難小屋
 南竜山荘に戻ると、避難小屋の周りで賑わっていた。スキー登山の人たち数グループ10人ほどのようだ。
明日は、視界が利けばP2244mに登り白山の写真を撮る予定に変更した。

【5/2】
4:00起床。曇り4℃。
 曇り空だが視界は良さそうだ。予定通りP2244mに登る。別山への縦走路の最初のピークでもある。別山往復は次回の楽しみに置いておこう。

P2244m

御前峰(2702m) @P2244m

油坂ノ頭(2256m)を経て別山(2399m)に続く南部縦走路  <合成パノラマ>
 御前峰に名残を惜しみ、別山に再訪を約しながら下山を開始する。昨日打った赤布を回収しながら、順調に甚ノ助ヒュッテに到着する。次回のために入山時のコースを含めて地形を確認する。
 別当出合への下りは、やはり迷ってしまった。入山時に詰めた斜面より更に先まで尾根筋を下り、右に(別当谷)下るトレースを見つけて辿ったが、中途半端に雪が残るいやらしい急斜面であった。別当谷沿いの夏道に出て下っていくと左手に赤布とフィックスロープを見つけた。ここが正しいルートなのだろうか?
 今回の山行で一番難儀したのはこの別当出合付近のルート選択であった。次回の課題としよう。

別当谷に下った急斜面

別当谷に入らずこの尾根を直登する?
 僅か3日しか経たないのに別当出合の駐車場は融雪が進んでいた。地肌も見えていた。今夜の雨でいっそう融けるのであろう。御前峰での展望を想い出しながら、市ノ瀬までの長い林道を下っていく。もちろん、いつものように”山の歌”を口ずさみながら・・・。
 今夜は中ノ平避難小屋(勝山市)に泊り、明日は法恩寺山から経ガ岳に登り、白山展望を楽しむつもりだ。

別当出合

中ノ平避難小屋
【感想】
 要所要所では天気に恵まれて、素晴らしい展望を満喫できました。ただ、悪天を想定した対応を油断無くすべきと反省させられる場面があり、これからの”安全登山”に活かして行きたいと思います。
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