御舎利山(2377m) −チブリ尾根−

◆ 山行記録

山行概要

報告概要  黄葉は麓の白峰から登山口の市ノ瀬辺りまでが最盛期で、快晴の下、陽光を浴びて錦が煌びやかでした。8月に改修された避難小屋は、木の香りがまだ新鮮でした。板間が増え(土間が減り)、トイレは共用一つになっていました。強風のため別山は断念し御舎利山で早々に引き上げました。最後はやはり制服のカッパ着用となりました。(;^_^A
山行日 2005年11月5日(土)〜6日(日)
白山(2702m) @御舎利山
天気  11/5(土) 快晴、無風
 11/6(日) 曇りのち小雨、強風
コース概要 市ノ瀬--チブリ尾根--御舎利山(往復)
装備 22kg(テント携行避難小屋泊)
食料 1泊2日分、共同水(4L)
同行者 OAC会員(1名)
企画 黄葉のチブリ尾根と新雪の白山展望

行動記録

【11/5(土) 快晴、無風、12℃@岡崎】
旧岡崎市民病院跡PKG(520,525) ==0:05== 岡崎IC(530) ==1:05== 長良川SA(635,650) ==0:05== 美濃IC(655) ==0:30== 白鳥IC(725) ==0:35== 道の駅「九頭竜」(800,805) ==0:40== 勝山FM(845,855) ==0:55== 市ノ瀬(950,1025) --0:35-- 猿壁堰堤(1100) --0:35-- 下の水場(1135,1150) --0:25-- 上の水場(1215,1225) --0:40-- 釈迦岳展望台(1305,1350) --0:25-- 尾根の水場(1415,1430) --0:55-- チブリ尾根避難小屋(1525)TS1

就寝(1900)
【11/6(日) 曇りのち小雨、強風、1℃@御舎利山】
起床(400)

TS1(550) --0:55-- 水場[C2170m]上部(645,655) --0:25-- 御舎利山(720,730) --1:05-- チブリ尾根避難小屋(835,920) --0:32-- 尾根の水場(952) --0:20-- 釈迦岳展望台(1012) --0:35-- 上の水場(1047) --0:13-- 下の水場(1100,1110) --0:30-- 猿壁堰堤(1140) --0:25-- 市ノ瀬(1205,1225) ==0:20== 天望の湯(1245,1355) ==0:45== 福そば(1440,1515) ==1:05== 白鳥IC(1620) ==2:20== 岡崎IC(1840) ==0:05== 旧岡崎市民病院跡PKG(1845)

御舎利山 行程図 (GPSの軌跡をプロットしてみました。一部データ抜けあり)
この画像は国土地理院発行の数値地図(地図画像)を使用して編集しました。

◆ 山行資料

各種機関 (役場、医療、警察、消防、交通)

白山市役所 076-276-1111 新村病院(鶴来) 0761-93-0100
白峰支所 0761-98-2011 白山自然保護センター 0761-95-5321
鶴来警察署
 〃 (fax)
0761-92-1161
0761-93-9802
白山室堂(観光協会) 0761-93-1001
白峰駐在所 0761-98-2034 白山天望の湯「御前峰」 0761-98-2010
金沢市消防本部 076-224-1119 白峰温泉総湯 0761-98-2839
公立鶴来総合病院 0761-92-1250 福そば「陽明店」 0779-66-6060

◆ 日誌と写真

行動日誌

【11/5(土) 快晴、無風、12℃@岡崎】

 ほんとうに久しぶりの週末好天気の予報に期待して、通い慣れたルートを白山市の市ノ瀬に向かう。岡崎ICから入り長良川SAで朝食休憩をとる。いつもより車が多いのは白川郷、高山方面への紅葉狩りであろうか。

 美濃ICで一旦高速を降りて、ETCカードを差し替えて再度美濃ICから入る。ETC通勤割引により、岡崎・美濃白鳥間の料金は通常3,550円が2,000円になる。毎週のように高速を利用するので大変ありがたいことだ。それに油坂峠トンネル(350円)も無料で往復で3,800円の出費削減となり、いっそう白山方面が近く感じられる。

 勝山から157号線で白峰に向かう。谷峠をトンネルで抜け福井県から石川県に入る。辺りは紅葉の盛りで陽光を浴びて鮮やかに錦を煌かせている。

 市ノ瀬ビジターセンターに立ち寄る。広い駐車場には合計30台程度が疎らに止まっているだけだ。ビジターセンターは今日で今シーズンを終えるという。昨日チブリ尾根を登ってこられた管理人さんに登山道の様子などを伺った。

本日が最終日のビジターセンター

閑散とした駐車場
 猿壁堰堤まで林道は工事用車両(ミキサー車)が頻繁に往来しているので気を付けて歩こう。

 林道の途中で、同行のMさんが山で知り合った金沢のTさんと出逢う。思い掛けない再開に暫し想い出話で歓談する。快晴の空、眩い紅葉そして人との出逢い、幸先の良い山行になりそうだ。

Tさんとの再会を喜ぶMさん

麓の黄葉は鮮やか
 猿壁堰堤から登山道に入る。北面の山腹をほぼ水平に辿り下の水場に向かう。

休憩ベンチ @猿壁堰堤

チブリ尾根の登山口 @猿壁堰堤

トチノキの巨木が迎える

樹皮の文様が齢を感じさせる
 ブナ、トチノキなどの黄葉が陽光を浴びて鮮やかに輝き、苔生してしっとりした雰囲気の林を明るく華やかに演出する。

黄葉の林が続く

黄葉が煌く明るい登山道
 チブリ尾根避難小屋は水が得られないので、下の水場で補給して担ぎ上げる。この先、上の水場(水飲場)と尾根の水場と2箇所あるが、上の水場は流れていないこともあり、尾根の水場は雨後以外は期待できないので、歩荷を厭わず下の水場で補給して行こう。

トチノキ

水量豊富な下の水場
 下の水場を過ぎると次第に高度を稼ぐようになるが所謂急登はない。ブナ林の黄葉を愛でながらゆったりと登って行く。

黄葉の林

黄葉の林
 「水飲場」の道標から30mほどのところに上の水場がある。

「水飲場」道標

「上の水場」
 谷筋から外れ山腹を回り込み尾根筋を登るようになる。次第に落葉しきったブナが目立つようになり、樹間から白山が見えるようになる。

白山が見えてくる

葉が落ちてしまったブナ林
 釈迦ケ岳展望台と言っても道標があるだけで、ベンチなどの人工物は何もない尾根上の肩である。Mさんが持参したちゃんぽん麺を拵えて昼食とする。
 白山釈迦岳はまだ見上げる高さだ。うっすらと雪化粧をした白山が優しく微笑みかけてくれているように感じる。

釈迦岳展望台

釈迦岳と白山 @釈迦岳展望台

白山釈迦岳(2053m)

大汝峰(2684m)と御前峰(2702m)
 釈迦岳展望台から高度差100mほど登ると、尾根上なのに登山道がぬかるんでいるところに出る。尾根の水場(チョロの水場)はこの直ぐ先で、登山道がヘアピンカーブする角にある。

尾根の水場(チョロの水場)

ポタッ、ポタッ・・・程度の水量
 釈迦岳展望台から上はシラビソの緑にダケカンバの白い樹皮が目立つ林にかわる。残雪期の尾根ルートのシラビソに目印の赤布が残っていた。

白い樹皮が目立つ

ダケカンバ

4mほどの高さに赤い物が・・・

残雪期ルートの赤布




 南に山腹をトラバースして南南西に延びる支尾根に廻り込むと見晴らしの良い南東面が笹原の斜面にでる。この辺りは花の時期はニッコウキスゲで華やぐところだ。

 別山から南龍ヶ馬場に至る縦走路が真っ青な空と境界を成している。大屏風の険しい岩肌と丸みを帯びた御舎利山が対照的だ。笹原の尾根を登り元の尾根まで復帰すれば、白山釈迦岳、白山が展望できる。随分白山が近くなった。

大屏風

御舎利山(2377m)

白山釈迦岳(2053m)

大汝峰(2684m)と御前峰(2702m)
 元の尾根に復帰すれば、避難小屋は近い。しかし、直前になるまで全く小屋が見えないので、初めてだと「まだかまだか」と思ってしまうだろう。人の心を見透かしたように「小屋まで100m」の標識が現れる。新雪の名残が凍った木道を過ぎれば、突然眼前に小屋が現れる。

別山山頂

別山神社と白山
 改修されたチブリ尾根避難小屋は床面積、外観は同じ。土間部分が狭くなり、板間が増えた。両側に分かれていた板間が繋がった格好だ。トイレは男性小用がなくなり男女兼用1つになった。入口の構造に変更はなく、表扉は外から押し開き、中扉は引戸の2重構造になっている。内装材はあすなろ材だが檜の香りがまだ新鮮で爽やかであった。収納庫には箒と塵取りが備えられていた。

板間が繋がって広くなった

木の香りが漂うチブリ尾根避難小屋
 先着者は男性4名で、16時頃別山ピストンから戻ってきた。当初計画では、別山を越えて三ノ峰避難小屋に泊まり、翌日杉峠から北側(市ノ瀬側)に降る予定であったが、翌日の天気崩れが早いと判断し、チブリ避難小屋泊まりに変更し別山をピストンしてきたと言う。青空をバックに雪化粧の白山、遠く北アルプスから乗鞍岳、御嶽山まで一望できたという。リーダーはこの辺りの山域に相当精通されており、コースの状況など伺っている内に、計画されていた周回コースに興味を抱いてしまった。

大汝峰(2684m)と御前峰(2702m)  拡大

大屏風と御舎利山(2377m)
 小屋の窓越しに白山を眺められる特等席に座し居酒屋メニューで酒を飲みながら闇に遮られるまで白山を眺める。至福の時間である。天の川まで見える満天の星空に明日も好天が続くことを願いながら心地よい眠りにつく。
【11/6(日) 曇りのち小雨、強風、1℃@御舎利山】

 4時起床。まだ真っ暗である。空は・・・、曇っているのか星は全く見えない。しかし稜線はハッキリと見えている。低い雲は掛かっていないようだ。小屋の気温は10℃。温かい朝である。

 残り物のおでんを温め、うどんを加えて朝食とする。食後のコーヒーを味わっている頃より、俄かに風音が騒がしくなってくる。同宿の4人が先に出発して市ノ瀬に下山して行った。

 5時50分、日帰り装備で出発する。雲は全天を覆い尽くしているがまだ高いので直ぐに降り出すことはなさそうだ。南よりの風がますます強まる。加越国境の山々にかかる低い雲の動向を気にしながら急坂をジグザグに登って行く。

新雪の名残り

加越国境の赤兎山と大長山

踏まれて硬くなり滑り易い雪道

チブリ尾根避難小屋、市ノ瀬方面
 ハイマツ帯になると遮るものがなく強風をまともに受ける。耐風姿勢をとりながら慎重に足を運ぶ。何とか御舎利山まで到達したが、強風と天気の崩れ具合から別山ピストンは諦めた。相変わらず上空の雲は高く、白山ははっきりと見えている。しかし強風のためカメラがぶれてしまう。
 東方にも遮る高さに雲はなく、剣・立山から槍・穂高までの北アルプスの高峰、どっしりした乗鞍岳、御嶽山が展望できた。

白山(2702m) @御舎利山  拡大

白山(2702m) @御舎利山(05.04.30)  拡大

剣岳(2998m)

槍・穂高連峰

乗鞍岳(3026m)

御嶽山(3067m)
 気温は1℃、寒くはないが、何しろ台風並みの強風でゆったりと展望を楽しめる状況にない。加越国境の稜線ばかりか別山まで雲が懸かり始めたため、記念写真を撮って早々に下山とする。

白山と2ショット! \(^o^)/

Mさんと別山

赤兎山(1629m)、大長山(1671m)

赤兎山が雲に隠れる
 釈迦岳展望台を過ぎた辺りで、とうとう雨が降り出した。ここまで降ると流石に風は吹かないので、制服のカッパを着用して悠々と歩く。

 一陣の風が吹き黄葉を散らす。ひらひらと舞う黄葉が雨に煙る林をいっそう幻想的にする。新しい黄葉で登山道は黄金色の絨毯が敷かれたようになった。きっと、白山が「またおいで」と見送ってくれたのだろう。
残雪期(05.04.29〜30)ルートの考察】
 @猿壁堰堤から下の水場までの半分までは夏道登山道を忠実に辿っている。夏道が水平からジグザグの登りに変わった所で曲がりを見落として惰性で水平に進み、夏道より下方を夏道に並行して進み、明瞭な尾根の所で強引に尾根を登り再び夏道登山道に復帰した。

 A下の水場から上の水場までは、ほぼ夏道登山道に沿って歩いている。上の水場の道標(頭だけ雪から露出)も確認している。上の水場から釈迦岳展望台へは、夏道登山道が沢筋から山腹を南西に回りこみ西側に延びる尾根に上がりこんでいるのに対し、残雪期は上の水場からそのまま沢筋を詰めて急斜面を強引に登り尾根に這い上がった。

 B帰路は夏道登山道を辿って降りようとしたが、西側に延びる尾根から右に折れ山腹を横切る所が急斜面であること、雪で倒れ込んだ木が多く歩きづらかったことから、北に延びる緩やかな尾根を下り、上の水場の下方で登りのルートに戻った。

赤線:夏道登山道、白線:残雪期(05.04.29〜30)に辿ったルート
 C夏道登山道は、なぜかメインの尾根を一旦外れ南にトラバースして南南西に延びる支尾根廻り込んで、再びメインの尾根に復帰する。雪の時にこのトラバースは嫌だなと感じがていたが、残雪期は何の躊躇もなくメインの尾根を登って行った。

 D残雪期も夏道登山道を登っているパーティもあったが、我々は比較的緩やかな北側斜面に廻り込んで樹木のある支尾根を登りメインの尾根に復帰した。夏道のある南側は下部が急斜面なので、万一の滑落を考えると北側に廻り込んで正解だと考えている。

赤線:夏道登山道、白線:残雪期(05.04.29〜30)に辿ったルート
【感想】
 別山、御舎利山からの白山眺望は叶いませんでしたが、チブリ尾根避難小屋でゆったりと青空を背景にした新雪の白山を眺めることができたいへん満足でした。静かに白山を眺めるお奨めのコースです。
 Topページ「アルプスの恋歌」へは、http://www.lares.dti.ne.jp/~k-hataをURL入力して戻って下さい。