白山(2702m)  -中宮道から加賀禅定道-

◆ 山行記録

山行概要

報告概要  OUWV創部50周年の記念事業として、OBらの投票により選ばれた「OUWV50名山」に登頂する企画が展開されています。この度、その一つ「白山」に中宮温泉から登り加賀禅定道を降るロングコースで登頂しました。紅葉には少し早過ぎましたが、白山北部の静かな山旅を楽しめました。
山行日 2007年10月5日(金) ~ 7日(日)
剣ヶ峰と御前峰 @大汝峰
天気 10/5(金) 曇りのち晴れ、微風、16℃
10/6(土) 晴れ時々曇り、微風、12℃
10/7(日) 晴れ時々曇り、強風、4℃ 
コース概要 中宮温泉--白山--一里野スキー場(周回)
装備 23kg(テント泊装備)
食料 夕食(2),行動食(3),朝食(2)
10/6泊~10/7の水は室堂で補給
同行者 OAC会員2名(K.M,Y.M)
企画 OUWV50名山登頂(創部50周年記念行事)

行動記録

【10/4(木) 曇り、無風、24℃@岡崎】
 岡崎(1945) =0:20= 岩津市民C(2005,2040) =0:10= 豊田東IC(2050) =0:50= 美濃JCT(2140) =0:35= 白鳥IC(2215) =0:30= 道の駅「九頭竜」(2245,2250) =0:20= 勝原駅(2310)TS0

 就寝(23:30)
【10/5(金) 曇りのち晴れ、微風、16℃@中宮温泉】
 起床(5:00)

 TS0(520) =0:20= 勝山FM(540,550) =0:55= 一里野PKG(645,725) =0:12[大日タクシー¥2,010]= 中宮温泉(737,753) -0:13- 中宮道登山口(806) -0:14- 道標[室堂:19.2km,中宮温泉:0.8km](820) -1:10- 道標[室堂:18.1km](930,940) -0:38- 道標[室堂:16.7km](1018) -0:17- とちのき坂[室堂:16.2km](1035,1048) -0:38- 湯谷の頭[室堂:15.1km](1126) -0:19- しなのき平避難小屋[室堂:14.5km](1145,1210) -1:03- 滝ヶ岳[室堂:12.9km] (1313,1323) -0:37- ゴマ平手前鞍部(1400,1410) -1:00- ゴマ平避難小屋[室堂:10.0km](1510)TS1

 就寝(19:00)
【10/6(土) 晴れ時々曇り、微風、12℃@ゴマ平避難小屋、5℃@展望地】
 起床(2:30)

 TS1(405) -0:27- ゴマ峠展望地(432,436) -0:54- 三俣峠[室堂:8.0km](530,600) -0:07- 間名古の頭[室堂:7.8km](607) -0:51- うぐいす平[室堂:6.3km](658,720) -0:08- 地獄のぞき[室堂:6.2km](728,733) -0:35- 北弥陀ヶ原[室堂:5.1km](808,820) -1:05- お花松原[室堂:3.0km](925,948) -1:17- 道標[室堂:1.5km](1105) -0:10- 大汝峰分岐[荷物デポ](1115,1125) -0:47- 御前峰(1212,1240) -0:24- 室堂[B購入,水補給](1304,1322) -0:41- 大汝峰分岐[デポ回収](1403,1422) -0:20- 大汝峰(1442,1450) -0:13- 巻き道分岐(1503) -0:27- 御手水鉢(1530,1541) -0:19-七倉の辻(1600) -0:16- 四塚山(1616)TS2

 就寝(20:00)
【10/7(日) 晴れ時々曇り、強風、4℃@四塚山】
 起床(4:00)

 TS2(605) -0:17- 長坂[一里野:11.7km](622) -0:44- 油池(706,722) -0:48- 天池室跡(810,827) -0:23- 百四丈の滝展望台[一里野9.9km](850,855) -0:20- 美女坂の頭(915) -0:55- 奥長倉避難小屋(1010,1032) -0:47- 口長倉山三角点(1119,1130) -0:08- 口長倉山植生保護看板(1138) -0:25- しかり場(1203,1217) -0:13- 緑の谷峠[一里野:4.8Km](1230) -0:20- 木の実谷頭[一里野:3.8Km](1250,1301) -0:22- 檜倉[一里野:2.7Km](1323) -0:06- 林道登山口[一里野:2.5Km](1329) -0:16- 山頂駅(1345,1350) +0:05+ 山麓駅(1355) -0:05- 一里野スキー場(1400,1416) =0:04= 一里野温泉「天領」(1420,1550) =0:58= 勝山「八助」(1648,1730) =1:48= 郡上八幡IC(1918) =1:10= 豊田松平IC(2028)[¥1,550] =0:22= 岩津市民C(2050,2115) =0:26= 岡崎(2141)

中宮道・加賀禅定道 行程図 (GPSの軌跡をプロットしてみました。一部データ抜けあり)
この画像は国土地理院発行の数値地図25000を使用して編集しました。


                            天気図   Yahoo!天気情報 過去の天気より転載 @金沢

【10/4(木) 曇り,27.5/18.2℃,N3m/s,0.0mm】

【10/5(金) 晴れ,24.1/17.3℃N6m/s,0.0mm】

【10/6(土) 晴れ,25.3/14.7℃NE5m/s,0.0mm】

【10/7(日) 晴れ,28.3/14.9℃SW7m/s,0.0mm】

◆ 山行資料

各種機関 (役場、医療、警察、消防、交通)

白山市役所 076-276-1111 新村病院(鶴来) 0761-93-0100
尾口支所(バス) 0761-96-7011 白山自然保護C 0761-95-5321
鶴来警察署 0761-92-1161 大日タクシー(吉野) 0761-95-5138
尾口駐在所 0761-94-2102 天然温泉「天領」 0761-96-7846
金沢市消防本部 076-224-1119 蕎麦中村屋(勝山市) 0779-88-0524
公立鶴来総合病院 0761-92-1250 手打ちそば 八助 0779-88-0516

◆ 日誌と写真

行動日誌

【10/4(木) 曇り、無風、24℃@岡崎】

 計画では白山一里野スキー場駐車場でテント泊の予定だったが、「雨一時強くところにより雷」の予報で、急遽勝原SH泊に変更した。既に道の駅「九頭竜」を過ぎた頃から弱い雨が降り出しており、SHで眠りについた夜半過ぎには予報どおり一時強い雷雨になった。あらためて屋根がある有難さを感じた。

中宮温泉・ゴマ平避難小屋 行程図 (GPSの軌跡をプロットしてみました。一部データ抜けあり)
この画像は国土地理院発行の数値地図25000を使用して編集しました。
【10/5(金) 曇りのち晴れ、微風、16℃@中宮温泉】

 道中、時折気を持たせるように青空が覗いたりするものの、思いのほか天気の回復が遅く、白山一里野スキー場に着いた時はまだ全くの曇天であった。

白山一里野スキー場「あいあーる」駐車場

コミュニティバス「一里野」バス停
 7:30、予約しておいた大日タクシーで中宮温泉まで移動、コミュニティバス(白山一里野9:24⇒中宮温泉9:44)利用より2時間程余裕ができた。早朝のしかも近い距離(運賃1,900円+迎車110円)で恐縮であったが、気さくな運転手が気持ちよく案内してくれた。

 中宮温泉には温泉客用(登山者もOK)の駐車場と清潔な公衆トイレ(チップ制、水洗トイレ)がある。

中宮温泉の駐車場とトイレ

カッパズボンを穿いて朝露濡れを防ぐ
 橋を渡って湯谷の右岸を行く。舗装路だが急な坂道である。追い越していった工事トラックがジグザグ道をスイッチバックの列車のように前進、バック、再び前進と登っていった。こんな走り方は初めて見た。

中宮道登山口

斜面の補修工事は終了
 10分ほどで対岸(左岸)に「中宮道登山口」が見えてくる。木橋を渡り、いよいよ長丁場の中宮道が始まる。斜面の崩落防止の工事は終わったようだ。階段から急登が室堂18.1kmポストまで1時間余り続く。朝一番の頑張りどころである。ゆっくり歩いているのに汗が噴出す。下草の繁茂が途切れたら早々にカッパズボンを脱ぐ。

 ゆるやかだが天気は回復傾向に・・・、陽射しを待ちかねたように”蛇”が登山道でまどろんでいる。静かな山に頻繁に”悲鳴”が響く。

紅葉の気配なし、緑のトンネルが続く

湯谷の頭付近の水場(2箇所あり)
 ゴマ平まではまるで夏山、緑のブナ林に汗が滴り落ちる。湯谷の頭付近、横切る小沢で水が得られる。冷たい水で喉を潤す。

石畳

しなのき平避難小屋
 室堂19.2kmポスト辺りを除き登山道の下草は良く刈り込まれていて、足元もハッキリしているので歩き易い。室堂までの距離が縮まるのを励みに、ブナの”緑”を楽しみながら歩く。右手には岩間温泉への林道が見える。

 年月を経た石畳の登りになると直ぐにしなのき平避難小屋に着く。見かけは古めかしいが、丁寧に使用されており、トイレも利用できる。

イチイの巨樹

カエデ坂
 イチイの巨樹も相変わらず元気で枝を伸ばし緑の葉を大きく広げていた。カエデ坂もご覧の通りの緑一色で、ごく僅か色づきが見られる程度であった。

 15:10、計画より50分早くゴマ平避難小屋に到着した。まだ新しい2階建の快適な小屋である。水場は北縦走路を数分と近い。この時期でも十分の水量がある。今夜のビールと新潟の地酒”菅名岳”を冷やす。

ゴマ平避難小屋

ゴマ平避難小屋の水場
【10/6(土) 晴れ時々曇り、微風、12℃@ゴマ平避難小屋、5℃@展望地】

 満天の星空、見慣れぬ”27日月”が東の空低く照らす。ヘッドランプを燈してゴマ峠までの急坂を登る。

ゴマ平避難小屋・室堂 行程図 (GPSの軌跡をプロットしてみました。一部データ抜けあり)
この画像は国土地理院発行の数値地図25000を使用して編集しました。
 展望地から三俣峠まで、北アルプスの朝の情景を撮りながら歩く。荘厳で感動的な黎明の情景を楽しむ。

朝の情景 槍ヶ岳と穂高連峰

朝の情景 乗鞍岳、奥三方岳(手前)、御嶽山

朝の情景

乗鞍岳(3025m)

朝の情景

ご来光 乗鞍岳(3025m)
 三俣峠でご来光を待つ。朝陽に照らされて白山が紅く染まる。

紅く染まる御前峰と剣ヶ峰

紅く染まる大汝峰

朝陽を浴びて

紅葉が目立ってくる
 昨日のゴマ平までと違い、山肌に紅色や黄色が目立つ。しかし予想外の雲の広がりで、陽射しを浴びた鮮やかな紅葉が見られないのが残念だ。

間名古の頭を振り返る

曇り空でくすむ紅葉、もっと光を!
 7:00、開けたうぐいす平に着く。室堂まで6.3km、ようやく中宮道の2/3を歩いた。気温は5℃、風が弱く寒さは余り感じないが、霜はしっかり降りていた。

 ここから先は展望コースが続く。神々しく木曽の御嶽山が雲海に浮かぶ。

霜が降りて @うぐいす平

霊峰 御嶽山(3063m)

北弥陀ヶ原へ

北弥陀ヶ原へ
 北弥陀ヶ原は開放的な庭園で、池塘と巨岩が景観に変化を与える。のんびりと寛ぎたくなる場所だ。

北弥陀ヶ原

北弥陀ヶ原

北弥陀ヶ原

奥三方岳(2150m) @北弥陀ヶ原
 次第にナナカマド紅葉が目立つようになり期待を膨らませたが・・・、今年のお花松原の紅葉はまだ先のようだ。種になったクロユリの大群落とチングルマの紅葉が目を楽しませてくれた。

チングルマ紅葉 @お花松原

チングルマ紅葉 @お花松原
 時間が足らなくなればヒルバオ雪渓で給水し室堂周回をパスすることも考えていたが、残念ながら雪は残っていたものの流水を形成するほどではなかった。

 室堂での給水が必須となり、ついでにビール調達を励みに主稜線までの急登を頑張る。

ヒルバオ雪渓(流水は得られず)

主稜線への急な登り
 急登に喘いでいると、雲間に陽射しが得られるようになってきた。しかし雲の流れが速く、紅葉の山肌を撮ろうとカメラを準備する間に雲に隠れるのが腹立たしい。

お花松原を見下ろす

翠ヶ池
 大汝峰の登り口に大荷物をデポし、空の水ポリを詰めたザックを担いで御前峰登頂、室堂を巡る。

大汝峰(2684m)

剣ヶ峰(2677m)
 白山奥宮神社にお参りし、OUWV報告書用に登頂記念を撮影してもらう。

白山奥宮神社

現役時代の”黄色の制服”を着て記念撮影

大汝峰(2684m)と剣ヶ峰(2677m)、間に紺屋ヶ池 @御前峰(2702m)

剣岳(2998m)

槍ヶ岳(3180m)

穂高連峰

室堂
 水とビールを調達して、賑わう室堂(本日の宿泊客は460人という)をあとに、展望抜群で静かな四塚山へと向かう。

白山比咩神社 @室堂

ナナカマド紅葉 @室堂

室堂・奥長倉避難小屋 行程図 (GPSの軌跡をプロットしてみました。一部データ抜けあり)
この画像は国土地理院発行の数値地図25000を使用して編集しました。
 デポを回収し大汝峰に向かう。水とビールで4kg重くなった。その分ペースを落として、マークを拾って岩を縫うように急坂を登る。20分かけて大汝峰山頂に到着する。御前峰ほどの賑わいはなく、静かに山座同定が楽しめる。

大汝神社

”今の制服”を着て記念撮影 @大汝峰

翠ヶ池、剣ヶ峰、御前峰 @大汝峰

大汝峰を降る
 御手水鉢から大汝峰を振り返る。随分と山の姿が異なるのが面白い。表(南面)は荒々しい火山の面影、裏(北面)は穏やかな緑の山である。

御手水鉢

御手水鉢

大汝峰(2684m)

七倉の辻から北龍ヶ馬場へ
 04年GWの雪山でアイゼンを利かしながら慎重に登下降した急斜面を想い起こしながら、御手水鉢から七倉の辻まで登り返す。

 七倉の辻から北龍ヶ馬場へは階段、木道など登山道整備が進んでいた。16時過ぎ、ほぼ計画通り四塚山に到着した。陽がかげるまでの間、我々だけの貸切の山頂で思い思いに夕暮れの一時を楽しむ。

チングルマ紅葉

チングルマ紅葉

清浄ヶ原の紅葉

山影が伸びていく
【10/7(日) 晴れ時々曇り、強風、4℃@四塚山】

 昨日の早立ちと違い、今日はゆったりと日の出を拝んでからの出発である。熱いコーヒーを飲みながら、光る雲海に浮かぶ山々を飽かず眺める。

登山道整備の宿泊小屋と資材

雲海に浮かぶ 剣岳(2998m)と立山連峰

雲海に浮かぶ 槍ヶ岳(3180m)と穂高連峰

雲海に浮かぶ 乗鞍岳(3025m)
 6時、四塚山をあとに長坂を降る。油池が小さく見え、その先一里野までの長い道程が続いている。

長坂を降る

油池(水場5分、流水確認せず)
 油池から美女坂の頭まで、お花の時期にはそれは見事な、しかし今は名残りを留めるだけの花園の雲上漫歩が続く。朝陽が射し、紅葉が一段と鮮やかさを増してくる。

もう直ぐ錦衣に変身か?

清浄ヶ原の紅葉、大笠山と笈ヶ岳
 天池への登りは「植生復元」のため登山道がルート変更され、尾根を直登するようになっていた。

登山ルート変更

新ルートは尾根を直登する
 登山道整備は随所に進んでいる。天池にはベンチ、百四丈の滝には滝見台が新しくなっていた。

 天池ベンチは手付かずの自然が残る清浄ヶ原を眺めるのに良い場所である。長坂を登りつめた先に聳える四塚山も堂々として格好よい。

懐かしの笈ヶ岳に想いを馳せて @天池ベンチ

堂々とした四塚山(2530m)

天池にて”甲羅干し”

見えているのは・・・こんな感じ 天池
 植生保護のための木道整備が進んでいる。お陰で安心して展望を楽しみながら歩ける。

草紅葉の花園を行く

植生保護のため池塘を縫って木道が続く
 「百四丈の滝」はいつ見ても迫力がある。紅葉の彩り鮮やかとなれば素晴らしい調和を見せてくれるだろう。笈ヶ岳が近づき、四塚山が遠くなってきた。一里野まであと9.9kmである。

百四丈の滝

「清浄ヶ原と百四丈滝」案内  拡大

大笠山(1821m)と笈ヶ岳(1841m) @百四丈の滝

四塚山(2530m) @百四丈の滝

奥長倉避難小屋・一里野スキー場 行程図 (GPSの軌跡をプロットしてみました。一部データ抜けあり)
この画像は国土地理院発行の数値地図25000を使用して編集しました。

美女坂 @奥長倉山

奥長倉避難小屋
 美女坂の頭手前で、笹刈りの二人に会う。年2回の作業しているとのこと、ご苦労様です。

 口長倉山近くの「自然植生」の案内板、しかり場の「加賀禅定道登山路」案内板とも5年の間に倒壊して、かなり傷んでいた。豪雪地帯の容赦ない雪の力を思い知らされる。

倒壊した「自然植生」の案内板

2002年当時

倒壊した「加賀禅定道登山路」案内板

2002年当時
 堂々とした四塚山に残雪期の雄姿を想い出しながら、再び”緑”のブナ林へと降って行く。

ゴンドラ山頂駅が見える @しかり場の降り

降るほど、まだまだ”緑”が健在!

加賀禅定道登山口 @林道

加賀禅定道登山口 @ゴンドラ山頂駅
【感想】
 今回のコース(中宮道、加賀禅定道)は距離は長いですが、特に難しい箇所、危険箇所はありません。静かな白山を味わいたい方に薦めしたいコースです。
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