立山(3003m) −中高年安全登山指導者講習会−

◆ 山行記録

山行概要

報告概要  平成18年度中高年安全登山指導者講習会[中部地区]@立山に参加しました。天候に恵まれ、実技講習を含む全日程が計画通り実施されました。イワイチョウの黄葉が始まった初秋の立山での講習会の報告です。
山行日 2006年9月8日(金)〜10日(日)
立山 @室堂
天気 晴れ時々曇り
コース概要 室堂--一ノ越--雄山--大汝山--別山--剣沢--剱御前小屋--新室堂乗越--雷鳥沢--室堂(周回)
装備 14kg(小屋泊装備)
食料 行動食(3)+水(2L/日)
同行者 受講生(全29人,愛知県4人)
企画 指導者の養成と安全登山の普及

行動記録

【9/7(木) 雨一時強し,中風,26℃@岡崎】
岡崎IC(545) =0:55= 養老SA(640,715) =0:05= 関ヶ原IC[96.0km,¥1,350](720,725) =0:50= 杉津PA(815,825) =0:15= 武生IC[96.3km,¥1,350](840,845) =0:35= 尼御前SA(920,930) =0:25= 金沢西IC[91.9km,¥1,300](955) =0:25= 金沢市内(1020,1420) =0:20= 金沢森本IC(1440) =0:35= 呉羽PA(1515,1525) =0:10= 富山IC(1535) =0:45<コンビニ0:10>= 登山研修所(1630)

(就寝19:30)
【9/8(金) 曇り時々晴れ,弱風,16℃@室堂】
(起床7:00)

 ●講演     :「山岳遭難の現状と防止対策」  (1030 - 1200) @登山研修所

登山研修所(1245) -0:05- 立山駅(1250,1300) +0:07+ 美女平(1307,1316) =0:44= 室堂(1400)

 ●講義T   :「立山の自然と魅力」        (1420 - 1550) @立山自然保護センター
 ●講義U   :「登山の楽しさと厳しさ」       (1600 - 1700) @室堂山荘
 ●研究協議T:「リーダーとしての役割と心構え」 (1700 - 1830) @室堂山荘

(就寝21:00)
【9/9(土) 晴れ時々曇り,弱風,16℃@室堂】
(起床5:10)

室堂山荘(637) -0:31- 祓堂(708,711) -0:14- 一ノ越(725,730) -0:50- 雄山(820,857) -0:23- 大汝山(920,1110) -0:58- 真砂岳降下鞍部(1208,1215) -0:33- 別山(1248,1352) -0:08- 巻道分岐(1400) -0:37- 剣沢小屋(1437)

 ●実技講習T:固定ザイル使用法            (930 - 1040)  @大汝山
 ●実技講習U:荒天時対策,読図            (1255 - 1350) @別山
 ●講義V   :「遭難事故の事例と危急時の対策」  (1500 - 1630) @富山県警剣沢派出所

(就寝20:20)
【9/10(日) 薄曇りのち雨,中風,14℃@剣沢小屋】
(起床5:00)

剣沢小屋(647) -0:13- 別山・剱御前分岐(710) -0:27- 剱御前分岐(737,746) -1:30- 雷鳥沢キャンプ場(916,1003) -0:17- 地獄谷(1020) -0:15- 室堂(1035,1120) =0:45= 美女平(1205,1220) +0:07+ 立山駅(1227) -0:05- 登山研修所(1232,1250) == 立山厚生年金休暇センター「ウェルサンピア立山」(1300,1415) =2:00<昼食0:35>= 飛騨清見IC(1650) =0:57= 美濃関JCT(1747) =0:40= 美濃富加関IC[93.2km,¥1,350](1755,1800) =0:05= 美濃加茂SA(1805,1815) =0:50= 岡崎IC[81.7km,¥1,350](1905)

 ●研究講義U:分科会報告,全体協議         (930 - 1000) @雷鳥沢キャンプ場

立山 行程図 (GPSの軌跡をプロットしてみました。一部データ抜けあり)
この画像は国土地理院発行の数値地図25000を使用して編集しました。

                       天気図    Yahoo!天気情報 過去の天気より転載

【9/7(木) 雨一時強し,中風,26℃@岡崎】

【9/8(金) 曇り時々晴れ,弱風,16℃@室堂】

【9/9(土) 晴れ時々曇り,弱風,16℃@室堂】

【9/10(日) 薄曇りのち雨,中風,14℃@剣沢小屋】

◆ 山行資料

各種機関 (役場、医療、警察、消防、交通)

立山町役場 076-463-1121 道の駅「アルプ飛騨古川 0577-74-0150
富山県上市警察署 076-472-0110 道の駅「飛騨古川いぶし 0577-74-4880
立山町消防本部 076-463-0005 道の駅「ななもり清見 0577-68-0022
立山町保健センター 076-463-0618 道の駅「細入 076-484-1815
富山市救急医療センター 076-425-9999 富山地鉄総合案内所 076-442-8122
文部科学省登山研修所 076-482-1211 富山地鉄タクシー 076-421-4200
立山室堂山荘 076-465-5763 協和タクシー(坂井沢) 076-463-3939
剣沢小屋 076-465-1088 富山厚生年金休暇センター
ウェルサンピア立山
076-481-1126
富山県教委 076-444-3461 亀谷温泉「白樺ハイツ 076-481-1301

◆ 日誌と写真

行動日誌

【9/7(木) 雨一時強し,中風,26℃@岡崎】

 北陸道を富山ICで降り、県道43号線で地鉄立山駅に向かう。途中、上滝駅近くのサークルKで今夜の夕食と明日の朝食それにビールを買い出す。 ※この先にはコンビニは見かけなかった。

 立山駅前のロータリーを過ぎ、線路を渡って直ぐ右手に分かれる道に入る。駅の従業員駐車場を横に見て直進すれば、文部科学省登山研修所(文登研)に突き当たる。宿泊費は640円(風呂あり)である。

文部科学省登山研修所(文登研)

文登研にて

山岳トレーニングコース案内  拡大

人工岩場(四面あり)

フリークライミング壁

資料展示室

宿泊室(低酸素室にもなる)

低酸素室利用上の注意
【9/8(金) 曇り時々晴れ,弱風,16℃@室堂】

 開講式に続いて、富山県警山岳警備隊長椙田正氏から「山岳遭難の現状と防止対策」の講演があった。NHKのプロジェクトXにも登場した椙田氏のお話は一つ一つ説得力があった。

開講式 @文登研

富山県警山岳警備隊長 椙田 正 氏
 文登研の食堂で昼食弁当を食べ、ケーブル、バスを乗り継いで室堂に移動する。バスの車中、中腹は雲が懸かっていたが、室堂は雲の上で、イワイチョウの黄葉で彩られた秋の立山が迎えてくれた。

立山 @室堂

立山自然保護センター
 立山自然保護センターの所長代理渋谷茂氏が、みくりが池から展望台まで案内しながら、「立山の自然と魅力」を紹介してくれた。なお、自然保護センターは3階建ての立派な施設で、「らいちょう」の知識を深めることができる。

立山自然保護センター渋谷茂氏(右)が案内

立山 @みくりが池

大日岳は雲に隠れて

剱岳の顔を覗く
 室堂山荘にチェックインしてから、食堂で富山県山岳連盟会長木戸繁良氏から「登山の楽しさと厳しさ」の講義を受けた。ご自身の長きに渡る多くの体験と山への深い愛着から語られるお話に聞き入ってしまう。
 引き続き、4つの分科会に分かれて、それぞれのテーマで討議に入る。私は第1分科会で「リーダーとしての役割と心構え」に参加した。司会者、助言者2人、メンバー9人で1時間半に渡って熱心に討議した。
 所属する会の規模、目的とするところにより、リーダー養成の方法に違いはあるが、リーダーの役割、装備、心構えという点では共通点が多かった。
 本研修会発足の切欠となった立山真砂岳での中高年登山者の大量遭難を振り返りながら、「ツェルトを持っていたら・・・」、「(勇気を持って)引き返す判断をしていたら・・・」と、痛ましい事故を繰り返さない思いを強くした。
 18時30分からお待ち兼ねの夕食(懇親会)、山小屋と思えぬご馳走にビールがすすみ会話が弾む。

室堂山荘

室堂山荘
【9/9(土) 晴れ時々曇り,弱風,16℃@室堂】

 入念にストレッチをしてから登山行動に入る。一ノ越までは石畳の遊歩道が続く。祓堂の手前にはまだ雪渓が残り登山道を覆っていた。不慣れな観光登山者は恐る恐る歩いていた。

朝の毛勝山 @室堂山荘

雪渓が残り登山道を覆う
 雄山神社で安全登山を祈願してから大汝山へと向かう。

雄山神社

室堂を見下ろす豪快な眺め
 大汝山では「固定ザイルの使用」実技講習があった。シュリンゲで簡易ハーネスを作り、プルージックで確保を取って下降する練習を丹念に行った。

実技講習 @大汝山

実技講習 @大汝山
 講習を終え、風を避けて少し移動する。黒部湖を見下ろし後立山の嶺々を眺めながら昼食をとる。

昼食後の憩い

眼下に黒部ダムが見える
 遭難者を追悼するケルンが建つ真砂岳を越えて別山に至る。秋の柔らかな陽射しとやや冷たい風が合わさって丁度快適で、稜線漫歩を楽しませてくれる。

鹿島槍ヶ岳(2889m)

内蔵助カール

富士の折立から真砂岳へ

別山(2874m) @真砂岳の降り
 別山では「危急時対応」としてツェルト設営の講習があった。底面の固定にマジックテープを付けたり、内側にフレームを入れて居住性を良くしたり、参考になる工夫がいろいろ紹介された。

実技講習 @別山

実技講習 @別山

剣岳(2998m) @別山

水晶岳(2986m) @別山
 剣沢に降って管理所前の広場で、山岳警備隊小隊長柳澤義光氏から「遭難事故の事例と危急時の対策」を講義いただいた。最前線で活躍されている柳澤氏のお話は現場での緊張感が伝わってきた。

剣沢小屋

閑散とした剣沢キャンプ場

剣岳を眺めながら

柳澤義光氏の講義を聴く
【9/10(日) 薄曇りのち雨,中風,14℃@剣沢小屋】

剱御前 @剣沢小屋

剣岳 @剣沢小屋

剱御前 @剣沢小屋

剣岳 @剣沢小屋
 朝焼けの剣岳に見送られ、剱御前小屋を越えて雷鳥沢に降る。前線が接近しているので雲の変化が慌しい。

剣岳に見送られて

剱御前小屋に向かう
 剱御前小屋で剣岳、毛勝山、後立山連峰の展望を見納めて、雨を呼ぶ風が吹き出した稜線から遅咲きのチングルマ、イワイチョウ、ミヤマキンバイなどのお花が咲く新室堂乗越を経て雷鳥沢へ足早に降る。

後立山連峰 @剱御前小屋

旭岳,白馬岳

鑓ヶ岳,天狗ノ頭

大日岳,奥大日岳

富山市外まで見晴らせる

剣岳

黒部五郎岳,薬師岳

雷鳥沢,地獄谷

槍ヶ岳,穂高連峰

毛勝山

新室堂乗越からの降り

秋の味覚”ブルーベリー”を味わいながら

新室堂乗越方面

雷鳥沢方面
 雷鳥沢管理所前で分科会の発表会、立山自然保護センターで閉講式を行い昼前に室堂で解散となる。立山駅では本降りとなり、雨に車を洗われながら家路につく。

雷鳥沢管理所

地獄谷
【自然観察】
誤記などございましたらご教示いただけると幸いです。

アオノツガザクラ

アオノツガザクラ

チングルマ

チングルマ

イワイチョウ

イワイチョウ

ツガザクラ

ツガザクラ

ミヤマキンバイ

ミヤマキンバイ

ミヤマアキノキリンソウ

ミヤマアキノキリンソウ

イワオトギリ

イワオトギリ

カンチコウゾリナ

カンチコウゾリナ

タテヤマアザミ

タテヤマアザミ

ヤマハハコ

ヤマハハコ

アキノノゲシ

アキノノゲシ
【感想】
 昨年(奈良県)に続き2度目の参加である。前回は実技講習が雨天中止となり目的半ばとなったが、今年は天候に恵まれて計画通り受講できた。実技は習得というより、自分で工夫するヒントを得る場として役立った。
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