弓折岳(2592m) -中高年安全登山指導者講習会-

◆ 山行記録

山行概要

報告概要  平成19年度中高年安全登山指導者講習会[中部地区]@双六岳に参加しました。往復の道中は激しい雨に見舞われましたが、講習会は晴天に恵まれ、実技講習を含む全日程が計画通り実施されました。講習会の様子と槍ヶ岳の展望を報告します。
山行日 2007年9月14日(金)~16日(日)
槍ヶ岳(3180m)
天気 9/14(金) 曇り
9/15(土) 晴れ,微風,14℃
9/16(日) 晴れのち曇り一時小雨,微風,12℃
コース概要 新穂高温泉--わさび平小屋--鏡平山荘(往復)
装備 10kg(小屋泊装備)
食料 行動食(3),水(2L/日)
同行者 受講生(全25人,愛知県5人)
企画 指導者の養成と安全登山の普及

行動記録

【9/14(金) 雨@岡崎,微風,23℃⇒曇り@高山】

 豊田松平IC(545) =0:50= 富加関IC[通¥1,000](635) =0:50= ひるがの高原SA(725,740) =0:20= 飛騨清見IC[通¥1,350](800) =0:12= 道の駅「ななもり清見」(812) =1:13= 奥飛騨総合文化センター(925,1422) =0:12= 新穂高温泉(1435,1505) -1:05- 笠新道分岐(1610,1700) -0:10- わさび平小屋(1710)TS1

就寝(21:00)

【9/15(土) 晴れ,微風,14℃@わさび平小屋】

起床(5:00)

 TS1(712) -0:33- 奥丸山分岐(745) -1:30- 秩父沢(835,1017) -0:54- 原(1111,1155) -0:35- シシウドが原(1220,1302) -0:25- 熊のおどり場(1327) -0:15- 鏡平山荘(1442)TS2

就寝(20:00)

【9/16(日) 晴れのち曇り一時小雨,微風,12℃@弓折岳】

起床(4:00)

 TS2(500) -0:36- 弓折岳鞍部(536) -0:09- 弓折岳(545,550) -0:37- TS2(627,735) -0:02- 鏡池(737,745) -0:15- 熊のおどり場(800) -0:23- シシウドが原(823,852) -0:20- イタドリが原(912) -0:30- 秩父沢(940,1015) -0:40- 奥丸山分岐(1055) -0:28- わさび平小屋(1113,1248) -1:05- 新穂高温泉(1353,1407) =0:13= 奥飛騨総合文化センター(1420,1425) =0:12= 温泉「平湯の森」(1435,1600) =1:20= 道の駅「ななもり清見」(1720,1742) =0:10= 飛騨清見IC(1752) =1:13= 関JCT(1905) =0:05= 富加関IC(1910) =0:45= 豊田松平IC(1955)


弓折岳 行程図 (GPSの軌跡をプロットしてみました。一部データ抜けあり)
この画像は国土地理院発行の数値地図25000を使用して編集しました。


                            天気図   Yahoo!天気情報 過去の天気より転載 @高山

【9/13(木) 晴れ,29.6/15.9℃,NNW2m/s,0.0mm】

【9/14(金) 晴れ,27.8/19.2℃,WNW2m/s,0.0mm】

【9/15(土) 晴れ,29.7/18.3℃,SSW6m/s,0.0mm】

【9/16(日) 雨,27.5/21.1℃WNW2m/s,2.0mm】

◆ 山行資料

各種機関 (役場、医療、警察、消防、交通)

高山市役所 0577-32-3333 奥飛騨総合文化センター 0578-9-2144
高山市観光情報(北ア) - わさび平小屋 0577-34-6268
高山警察署 0577-32-0110 鏡平山荘 0577-34-6268
新穂高登山指導センター 0578-9-3610 ひらゆの森(平湯) 0578-9-3338
北アルプス岐阜県側山岳情報 0578-83-0099 恵比寿本店(高山) 0577-32-0209
高山消防本部 0577-32-0119 そば処 紀文(高山) 0577-32-6478
    寿美久(高山) 0577-32-0869

◆ 日誌と写真

行動日誌

【9/14(金) 雨@岡崎,微風,23℃⇒曇り@高山】

 5時、自宅を出る時は雨が強く、通常の企画山行なら”中止”を考えるような天候だった。しかし、北上するに従って(時間の経過とともに)天候は回復の兆しが見えてきた。まだ「天岩戸神社の”大吉”ご利益が効いている」とありがたく思う。

 飛騨清見ICからR158で高山を抜けて平湯へ、ここからR471に入り栃尾温泉手前にある奥飛騨総合文化センターに余裕の9時25分に到着する。11時から受付なので、その前に早い昼飯を食べる。R471を西に1km程の処に道の駅「奥飛騨温泉上宝」があり、10時から営業している。

 14時20分、開講式を終え新穂高温泉に向かう頃には陽が射していた。新穂高温泉のバスターミナルで念入りに準備運動をしてから出発する。わさび平まで約1時間20分の行程である。。

奥飛騨総合文化センター

新穂高温泉駐車場

新穂高温泉のバスターミナル

念入りに準備運動
 途中、笠新道分岐で、「緊急時の対応」講習を受ける。講師の熱の入った模範演技、分かり易い説明に、受講者全員“ガッテン!ガッテン!ガッテン!”を連発していた。

◇実技講習「危急時の事故対策について」
 ・負傷者移動:ドッラグ法、背負い法
 ・背負搬送1(ザック、ストック、スリング)
 ・背負搬送2(カッパ上下結合)
 ・担架搬送1(ツェルト、スリング、カラビナ)
 ・担架搬送2(ザイル網)
 ・松葉杖(ストック2本、テーピング)

笠新道分岐(水場)

ストック2本で松葉杖

ザックを使った背負搬送

カッパを使った背負搬送

ツェルトを使った担架搬送

ロープを編んで担架搬送
 17時10分、わさび平小屋に到着する。まずは、山水で冷えたフルーツとジュースで喉を潤す。

わさび平小屋に到着

寛ぎの時間 @わさび平小屋
 夕食後に「山の天気」の講義がある。ほろ酔い加減で眠くなるのが当たり前だが、現場体験に基づく親しみ易い解説に興味津々で聴き入った。

聴き入る受講生

熱弁の講師
 19時30分、本日の予定終了。 外に出てみると、なんと満天の星空!明日も好天気に期待が高まる。

 デジカメを空に向けて星野写真を撮る。いつもながら三脚がないのでタオルで適当にアングルを作って、ASA1600、露出15S、マニュアルフォーカスで距離∞にセットし、セルフタイマーで撮影する。

星野写真

星野写真
【9/15(土) 晴れ,微風,14℃@わさび平小屋】

 7時12分、第1班(受講者8人)が出発する。今日も途中で実技講習を行いながら鏡平山荘まで行く計画である。

班毎に出発 @わさび平小屋

わさび平から小池新道で鏡平まで
 リーダーから、わさび平小屋(出発点)と奥丸山分岐(橋が架かる)で読図の基本(コンパスの合わせ方、地図記号による現在地の確認方法)の指導を受ける。

奥丸山分岐

大ノマ岳(2662m)、弓折岳(2592m) @奥丸山分岐

 鏡平山荘までの要所要所で現場に見合った実技講習が続いた。

◇秩父沢:実技講習「渡渉」
 ・人間アンカー:スリングで簡易ハーネスを作り深く体操座りしてアンカー(支点)とする。
 ・分散流動:エイトノットの結び目にカラビナを通し、2支点分散流動の基点にする。
  (変形エイトノットを使うと3支点の分散流動の基点になる。)
 ・溺死防止策:メインロープは分散流動の基点に直接繋がず、スリングを中継する。
  (渡渉者が流された場合スリングを切り、渡渉者が対岸支点からのロープで対岸に流れ着くための配慮)
 ・フリクションノット:プルージックに替わるセルフビレイ方法
  (ダイマーニ40cmスリングが使い勝手が良い)

背後を振り返ると、槍ヶ岳が姿を現していた。


槍ヶ岳(3180m)、大喰岳(3101m)

読図講習
 強い陽射し、ジトッとした空気、緑深い山肌・・・、秋の気配は微塵も感じられない。日焼けしないよう日傘を差して歩く。

◇イタドリが原:実技講習「固定ロープ設置」

秩父平

槍ヶ岳(3180m)

涸沢岳、奥穂高岳、天狗ノ頭、間ノ岳、西穂高岳

焼岳(2455m)

◇シシウドが原:実技講習「転落者救助」
 <手順>
  ①人間アンカー、分散流動、フリクションノットをセットし、転落地点まで懸垂下降(半マストノット)する。
  ②転落者に簡易ハーネスをセットし、救助者の体重+ひっぱりで吊り上げる。
   (負傷者側のフリクションノットで逆流を止め、救助者側のフリクションノットでロープを引っ張る。)


シシウドが原

転落者救助講習

◇鏡平:事故対応訓練(負傷者搬送)
 <手順>
  ・負傷者ザックを空にして背負搬送具を作成、負傷者荷物はメンバーで分担する。
  ・先導者、搬送者確保者、搬送者(負傷者)、負傷者確保者、交代要員の隊列で鏡平まで搬送する。


背負搬送の実習

鏡池で実習の総括
 14時42分、鏡平山荘に到着する。小休止のあと、再び鏡池に戻って、自然保護指導員から「動物の生態」に関する興味深い話を聴く。ご自分で撮られた生々しい生態の写真がたくさん紹介され、一日の行動で疲れた身体(頭)にも飽きさせない講義だった。

 本日の最後は「研究協議」で、第3分科会「中高年登山に関する諸問題」に参加した。協議中、俄かに姿を現す槍ヶ岳に窓ガラス越しに慌しくシャッターを切る。

 夕食後、ガスが下がり槍ヶ岳が宵闇にクッキリと浮かびあがる。

槍ヶ岳(3180m)、大喰岳(3101m)

槍ヶ岳(3180m)

槍ヶ岳(3180m)

槍ヶ岳(3180m)
【9/16(日) 晴れのち曇り一時小雨,微風,12℃@弓折岳】

 4時起床、昨夜も満点星だったのに今は雲の中にいる。5時、希望者だけで弓折岳山頂を目指す。先頭は岐阜岳連副会長のH氏、脱兎のように駆け上がって行く。赤いジャケットがどんどん遠ざかっていく。

 弓折岳鞍部から上は霧雨状態、山頂まで到達したのは6人だけだった。記念写真を撮って早々に下山する。途中、雲の切れ間に西穂高岳が姿を見せる。

弓折岳(2592m)登頂メンバー

西穂高岳(2909m)
 山荘に戻り、遅れ馳せながら朝食をいただく。一仕事の後なのでご飯が美味しい!ウムッ!食事している間に、俄かに青空が広がりはじめる。槍ヶ岳も弓折岳もハッキリと姿を現す。うーん、残念!

鏡平小屋

弓折岳(2592m) @鏡平小屋
 帰路、鏡池に映る槍ヶ岳を撮る。残念ながら細波が立ちクッキリとは映らなかった。

槍ヶ岳(3180m) @鏡池

弓折岳(2592m) @鏡池
 周囲の山々を眺めながら、わさび平小屋まで高度を下げていく。

◇シシウドが原:読図(三角測量による現在地の確認)

抜戸岳(2812m)

大ノマ岳(2662m)

西穂高岳(2909m) @シシウドが原

焼岳(2455m)、乗鞍岳(3025m) @シシウドが原
 わさび平小屋で閉講式を行い、昼食後解散となる。

閉講式

岐阜県(主催県)岳連会長あいさつ

修了証授与

受講生代表あいさつ
【自然観察】
誤りなどございましたらご教示いただければ幸いです。MAIL

ソバナ

アキギリ
【感想】
 連続3回目の参加になるが、年々実施内容が充実(改善)されているように感じた。研究協議の時間内では十分協議を尽くせないので、夕食後の交流会時間を増やして個別に協議できるようにしてもらえればもっと充実するように思う。
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